大阪市音楽団 第100回定期演奏会【感想】
こんばんは。
感想を書きます。
祝100回ということでいろいろなイベントが企画されたこの演奏会。
まず一つ目が、平松邦夫大阪市長指揮によるファンファーレと大阪市歌の演奏でした。
リハーサルの模様は、前日にテレビで放送されていましたので、
ご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。
ちなみに、私の職場の方もご覧になっていました。
平松市長によるご挨拶(元アナウンサーですのでさすがの内容!)
の後、来場された方のほとんどが楽しみにされていたであろう
市長指揮による演奏がなされました。
指揮は堂々たるもので、政令指令年の首長にふさわしいものでした。
終わった後の真っ赤な顔の市長が忘れられません。
時間としては決して長いものではなかったのですが、
市長にとってはとても長く感じられる時間だったのではないでしょうか。
(余談)なんと、平松市長も七五三生まれ!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%9D%BE%E9%82%A6%E5%A4%AB
血液型がO型だそうなので、私と星座も血液型も一緒になります。
っていうかちょうど30歳上なんですね。
現場監督さまがちょうど20歳上なので、なんだか運命めいたものを感じます。
と、話を戻して。
秋山和慶氏の登場の後、「交響曲第1番“指輪物語”」が演奏されました。
「指輪物語」の日本初演が1992年で、
今年は2010年。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の第一作が公開されたのが2001年と、
ちょうど10年ぐらいの間隔になっているのですね。
今の中高生ぐらいだと映画の印象が強いのかな?
私は「指輪物語」の初演がされた頃に中学生でして、
ちょうどその頃本の方の「指輪物語」にはまっていたので
初演のライブCDが発売されると知ったときは真っ先に予約しました。
今でも、そのCDが手元にあります。
個人的な興味は「ゆかいな仲間の行進曲」にもあったのですけどね。うふふ。
閑話休題。演奏の感想にいってみましょう。
通常よりも大きめな編成になっていることと、
テレビカメラが入っている(NHK-BS「クラシック倶楽部」で放送予定だそうです。
帰り際に聴いた話だと9月以降に放送予定との話でしたが、未確定の模様)
こともあり、いつもの定期演奏会よりさらにパワーアップした内容となっていました。
女性陣の衣装もとても華やかでしたものね。
1楽章は、序曲的な扱いでしょうか。
見所がたくさん、かつコンパクトにまとまったなじみやすい楽章かと思います。
2楽章は木管中心の美しい楽章。
ライブで聴くと各楽器のかけあいや細かな部分が聴き取れて楽しいですね。
3楽章はソプラノサックスの独壇場!
コンサートマスターの大熱演がすばらしかったです。
音源が出たら、日本初演のときと聴き比べてみるのも面白いかも。
初演のときも同じ方が担当されていらっしゃいますので、
約20年たってどのように表現が変わったか、
もしくは変わらなかったかを見るのが楽しみであります。
4楽章は、中盤の盛り上がりが熱くて熱くて。
鳥肌が立つような、激しさと重厚さがよかったです。
5楽章は、裏打ちもりもりのほのぼのした部分が好きなんですよ。
全般的に緊張感が走るこの曲の中で、
静けさとはまた違う明るさや楽しさに一種の救いを感じるのです。
5楽章のタイトルは「ホビットたち」なわけですが、
危険な指輪の持ち主にこのホビットの一員が選ばれたのには、
重くなりがちな旅を緩和する、そのような役割もあったのかもしれませんね。
実際、物語中でもそのような役割を果たしています。
とてつもない集中力で演奏されたこの曲だけでもう大満足だったのですが、
もちろん後半、バーンズの「交響曲第3番」がございます。
ということで、休憩をはさんでこの曲が演奏されました。
個人的な話になりますが、
昨年の市音の定期演奏会も今年の市音の定期演奏会も、
近い時期に私は同じことを経験しています。
で、昨年も今年もその経験に関するテーマの曲が演奏されたので、
何かしらいろいろ思うところがありました。
ということで、感想にいきましょう。
1楽章は、「嘆き」、「悲しみ」が直接的に表現された曲。
重々しく、そして光の差さない闇の中にいるような感覚です。
2楽章は「目の前にあるものへの否定」でしょうか。
言ってしまえば現実逃避ですね。
4楽章ある中で、一番短いこの楽章は
一般的にあまり多く語られるようなことはないのかな、
と個人的には思うのですが、
しかし私は個人的にこの楽章に親近感を感じました。
「交響曲第3番」自体は「起こったことに対する感情の過程」
をあらわしたものだと個人的には思っているのですが、
私はほとんどの場合、この2楽章の時点で止まったままなんですね。
「現実逃避」の時点で止まっていて、
「起こったことに対して向き合っていない」のです。
その、向き合う、というのが3楽章になると思うのですが、
ここで、主題となる人との対話が行われます。
「交響曲第3番」を語る上でよく取り上げられるのがこの3楽章なのは、
心の素直な感情を吐露する、
ということのすごさやすばらしさに対して語られるものなのかもしれません。
で、4楽章はこれぞバーンズ!といった感じの明るい楽章です。
こういうのを聴くと安心するのは私だけでしょうか。
いい意味でのバーンズらしさが感じられてよい楽章だったと思います。
アンコールは、行進曲「旧友」。
ティンパニの方が手拍子のリードをしていて、
これぞ第二の指揮者!と思ったのでした。
全体として、私はホルン吹きなのでホルンの大変さに共感したこと
(ホルンの皆様、お疲れ様でした)、
あと、バスドラムの方がいい仕事をしていたのが印象的でした。
要所要所で響いてくるバスドラムの響きが本当に素敵だったのです。
個人的にこれまであまりバスドラムに注目したことがなかったので、
これからもっと気をつけて聴かないと、と思った次第です。
話題の多い演奏会だっただけあって、
ほぼ満席の大盛況の演奏会でした。
とても楽しかったです。
ということで、感想でした。
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