来年の人気課題曲を予想する
こんばんは。
今年は圧倒的にIVが人気でしたね。
大学・職場・一般の全国大会でもIVを聴く機会が一番多く、
次にVが多かった印象があります。
ということで参考音源もまだ出ていない状況から
来年の課題曲人気を予測してみよう!
というのが今日のお話です。
今回書く内容は、あくまで予測ですし、
実際にどうなるかはふたを開けてみないとわかりませんので、
その点をあらかじめご了承ください。
ではいきましょう。
まず来年の課題曲のおさらいから。
課題曲 I 迷走するサラバンド 広瀬正憲 (第20回朝日作曲賞)
課題曲 II オーディナリー・マーチ 高橋宏樹
課題曲 III 吹奏楽のための民謡「うちなーのてぃだ」 長野雄行
課題曲 IV 汐風のマーチ 田嶋 勉
課題曲 V 吹奏楽のためのスケルツォ 第2番 ≪夏≫ 鹿野草平
ですね。
ではまず、複数回課題曲に採用されている作曲者の方から見ていきましょう。
高橋宏樹氏と田嶋勉氏ですね。
高橋氏は3回目、田嶋氏は4回目の採用となります。
お二方とも比較的近い時期に前2回採用されているので、
(高橋氏:2003年と2005年、田嶋氏:2004年と2007年)
その際の人気度から見ていきたいと思います。
なお、参考資料としましてはMusica Bellaさまの
吹奏楽コンクールデータベースを参考資料としています。
http://www.musicabella.jp/concours/
いつもありがとうございます。
課題曲の演奏率も地区大会と全国大会ではかなり変わってきますので、
一概にとはいえませんがあくまで参考資料として。
この項では全国大会での演奏回数を数値として出したいと思います。
ではまず、高橋氏から。
ちなみにこの方の課題曲は地区大会レベルと全国大会レベルでは
演奏回数に違いの出やすい方です。(あくまで私の体感としてですが)
地区大会レベルで多めで全国大会レベルで少なめなんですね。
なんかもうここで結論が出ちゃってる感がありますがそれはおいておいて、
話を進めていきましょう。
ではまず、2003年課題曲IIの「イギリス民謡による行進曲」から。
IV(44)→I(23)→III(15)→II(9)→V(2) (括弧内は全国大会での演奏団体数)
ということで4番人気です。
しかし「ベストフレンド」超人気!ですね。
「ベストフレンド」は全般的に人気だったと思います。
「ウィナーズ」は地区大会レベルで少なめ、全国大会レベルで多めの印象。
ちなみに私が所属していた団体も「ウィナーズ」だったんですよ。
「かなりのチャレンジャー」のようなことを講評に書かれていたように思います。
でもって、2005年課題曲IIIの「ストリート・パフォーマーズ・マーチ」。
II(38)→I(33)→III(9)→IV(7)・V(7)
ということで3番人気ですね。
圧倒的一番人気はなく、全国大会ではIとIIが人気を2分していたような感じでしょうか。
ここでもIは地区大会レベルではもう少し少なめ、全国大会レベルでは多め、
その分地区大会レベルではIIIが演奏されていたかな、と思います。
ちなみにコンクール本番では私はもう離れていましたが、
私が所属していた団体も「ストリート・パフォーマーズ・マーチ」だったんですよ。
それはともかくとして、
いずれにせよ、全国大会では3番人気以降の人気となっているようです。
では次に、田嶋氏を。
まずは2004年課題曲II「エアーズ」から。
I(38)→III(32)→IV(14)→II(8)→V(4)
ということで4番人気ですね。
「風之舞」が圧倒的大人気かと思ったらそうでもなかったんですね。意外。
「鳥たちの神話」も個人的には意外な数字でした。
では次に、2007年課題曲I「ピッコロマーチ」を。
IV(39)→III(27)→II(12)→V(8)→I(7)
で5番人気です。これには私もびっくりしました。
年を追うごとに課題曲Vの演奏団体数が増えていることも一因でしょうか。
「ブルースカイ」大人気ですね。
「賞を取る」という意味合いでは「憧れの街」がベストだったんでしょうね。
個人的にはOSBのコンクール演奏では「憧れの街」が一番好きです。
森島先生の本業の方の感じがよく出ていて大好きです。
きっとあんな感じで園児さんたちと接していらっしゃるのでしょう。
と、話が横にそれてしまいましたが、
全国大会での人気度は4番人気以降となっているようです。
(※参考までに1989年の課題曲B「Wish」は4曲中3番人気です)
で、もうひとつ注目ポイントを。
課題曲IIIのタイトル(「うちなーのてぃだ」 )から察するに、
おそらく沖縄音階を用いた曲と推測されます。
で、沖縄音階を用いた課題曲というと思いつくのが
1991年課題曲B「コーラル・ブルー」と
2000年課題曲I「道祖神の唄」です。
他にもあるかもしれませんが、とりあえず私の好みで(ごめんなさい)
この2曲の人気度についても調べてみたいと思います。
まずは「コーラル・ブルー」から。
IV(38)→II(22)→I(20)→III(7)
で2番人気です。「そよ風のマーチ」の人気度に萌えー。
がんばれ「ロックン・マーチ」。
でもって「道祖神の唄」。
III(37)→I(28)→II(16)→IV(15)
でこちらも2番人気。「胎動の時代」人気だったんですねえ。
私の好きな「吹奏楽の為の序曲」が人気薄でちょっとしょんぼり。
ですが納得もできてしまいます(オーケストレーション的に)。
淀工が「吹奏楽の為の序曲」を選んだというのが
なんだか意外だったんですよね。
あの若さと勢いがいいのかな。
ということで、沖縄音階の曲は比較的演奏されやすい傾向にあるように思えます。
マーチとオリジナルが混在した場合はマーチに人気がいきやすいことが多いので、
マーチ人気が高いのかな、と思いきや、
来年のマーチ作曲者の曲ははどちらの方の曲も
比較的課題曲としては演奏団体に選ばれにくい傾向にあります。
でもって、比較的課題曲として演奏団体に選ばれやすい沖縄音階の曲もありますし、
年々課題曲Vが課題曲として演奏団体に選ばれる機会が増えています。
ので、来年は本当にどのような傾向になるのか予測がつきません。
「サラバンド」次第なのかなあ、とも思います。
ちょっとした思考実験として楽しんでいただければ幸いです。
決して批判をしているわけではありませんので、
ご了承いただけると幸いです。
というお話でした。
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